About
works
solution
windenergy
renewable

風車の稼働時間を可能な限り伸ばすためには、現場である各風力発電サイトでの問題予測・発見・解決のスピートを上げる必要があります。
CEFでは、各風力発電サイトから送られてくるデータを本社で1元的に管理・分析し、様々な問題に対する予測を事前に立てたり、各風力発電サイトで作成した整備記録を基に現場での対処・復旧までのフローチャートを作成しています。このように現場と本社が連携しノウハウを共有することで、メンテナンス・トラブル対応の精度とスピードが飛躍的にあがります。

- 全サイトの全風車のデータを1元管理 -

各風力発電サイトの管理棟では、風車から常時更新されるデータを、定期的に(データによって1秒・10秒・10分・1日単位で)収集・管理しています。それに加え、全国の風力発電サイトの全ての風車100基以上のデータを、本社でも1元的に管理しています。これによってデータの欠損を防ぎ、更には各種分析・予測のために使われます。また、これらはデータベース形式にして整理しており、必要に応じて全国の各風力発電サイトへ払い出す体制が整っています。

風速・風向・風車の向いている角度・各設備の温度・ブレードの角度・エラー項目・エラー発生時間のログ・発電量・運転/停止時間(稼働率・利用率)など

- 各サイトごとのピンポイント風速予測 -

現場スタッフは風車に登頂し作業を行うため、安全上、作業効率上、風車のナセル高(65m、85m)の風速をよりピンポイントに知る必要があります。
そのため、CEFでは各風力発電サイト向けに3時間ごとの風速予測値の提供を毎週行っています。この値は、各風車のナセルに設置している気象観測器から収集した10分値と、気象庁の10分値をもとに算出しています。
予測値の提供により、各風力発電サイトでは風況に合わせたメンテナンス作業の予定を組むことができ、事前の準備等が可能となります。
また、強風時や非常時には、予定していた作業を変更して、監視体制の強化を図るなど、臨機応変に対応します。また風力発電サイト内で飛散・損傷する可能性のある備品・設置物等の確認を行うことにより、現場スタッフ及び第三者の危険を低減することにも繋がります。

- 特定トラブルからの事故・故障の予測 -

全国100基以上の風車データの蓄積から、風車別、タイプ別、サイト別のトラブルを集計(随時)し、特定トラブルの頻発を確認することができます。そこから、このトラブルに伴う事故・故障の発生予測をたて、各風力発電サイトに発信します。これにより、故障発生から故障箇所の特定までの時間が短縮され、その他部分への波及事故の防止に繋がります。

- 同一事象故障のトラブルシュートマニュアル -

風車故障時の修理手順を記録した整備記録を本社で収集・蓄積します。 それらを基に現場での対処・復旧までのフローチャートを作成し、各風力発電サイトへ配布することで、同一事象の事故・故障発生時のトラブル対応マニュアルとして役立ちます。対応の精度とスピードが飛躍的にあがり、更に、情報共有の観点からは、スタッフ全体の技術レベルのボトムアップに繋がります。

- 事故・故障に繋がる風況解析 -

風車管理において、各風力発電サイト内(各風車毎)の風況を把握することはとても重要です。
風向・風速・発生数を3D化し風況特性を把握することで、乱流強度の算定や乱流が発生しやすい風車を事前に特定することができます。また、事故・故障発生時の風況データを、その原因の調査にも使用しています。

- 見えない箇所のデータ観測とその解析 -

風車内は、約2万点のパーツで構成されています。その中には現場で直接見えない箇所も多く、点検をするには非常に困難なことがあります。CEFではそのような箇所の劣化をデータ観測から解析し、交換の必要性などを判断します。

ギアボックス内のオイルをはじめ、主に「回転体パーツの回転数」と「そこで使用されている油脂類の温度」の推移を記録しておくことで、劣化・故障の予測を立てることができます。